「俺、竹切る!」「俺も!」元気な声が響き、のこぎりを手にしたい子どもたちが次々と集まってきました。しかし、「どれを切ろうか?」と尋ねると、さっきまでの勢いはどこへやら。
「竹、切ったことある?」と聞くと、ほとんどの子が首を横に振ります。そんな中、「ある!」と答えた子が一人。彼がお手本となって、ギコギコと力強くのこぎりを動かし始めました。周りの子たちは真剣な眼差しで見つめます。
「ちょっと竹を押さえて!」切っている子の声に、数人が駆け寄って竹をしっかりと支えます。ようやく竹が切り終わると、いよいよ初めての子の番です。「思ってたより切れない…」見てるだけだと簡単そうに見えても、いざ自分でやってみると、なかなか思うように進みません。
それでも、先ほどまで竹を切っていた子が「がんばれー、切れてるよー!」と温かい声をかけながら、竹を押さえて応援してくれます。
ついに自分の力で竹を切り終えると、その子は次の子にのこぎりを渡し、今度は自分が教える側に回りました。「もっとこうやった方がいいよ!」と、コツを教え始めます。こうして「教え、教えられる」の連鎖が生まれ、時間はかかりましたが、全員が自分の手で竹を切ることができました。
切り終えた竹を手に、「ハイ、ポーズ!」
仲間と協力して成し遂げた初めての挑戦、やり遂げた達成が満ち溢れていました