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【里山いっぽ】なぜ自然の中で?(4)

~私たちは、どうして子どもたちを自然の中に連れ出しているのでしょう。
  子どもたちの姿を通して、野外保育の考え方をお伝えしていきます~

自然の中で過ごすことは「心の柔軟さ」を育みます。

暑い日が続きました。野外保育では、季節季節でフィールドを変えます。
今は、川遊びに最適の季節。存分に川遊びを楽しみます。
はじめ、子どもたちは水がかかるのを嫌がります。
顔にお水がかかったり、服がぬれたりすることに慣れていないようです。
でも、こんなに暑いとお水の心地よさを否応なく感じます。
はじめは、とまどっている子どもたちも
「お着替えあるから ぬれてもいいんだよ~」という
お友達の言葉をきき、「Nも、おきがえあるもん」と
遊びが大胆になっていきます。
うわ~
服がぬれたり、汚れたりすることが当たり前になってくると、
お着替えも日常。
自分に降りかかる様々な状況に柔軟に対応していけるようになります。
また、自分でお着替えも上手になってきます。

【里山いっぽ】なぜ自然の中で?(3)

~私たちは、どうして子どもたちを自然の中に連れ出しているのでしょう。
  子どもたちの姿を通して、野外保育の考え方をお伝えしていきます~

「好きなことがみつかること」
自然の中はその子の好きなことが見つかる場です、と書かせてもらいました。
「自分の好きがみつかること」は自己肯定感を育みます。
自己肯定感とは「自分のあり方を積極的に評価できる感情」といわれます。
言い換えると、
「自分はかけがえのない大切な存在」だと思える心。
この気持ちは、幼児期につくられていきます。
そして、無意識の中でつくられていく感情です。

全身で

Tくんお水遊びが大好きです。

お水の中で、お水と向き合っています。

好きなように川で、お水と戯れています。

ものや素材としっかり向きあえることは

自分ともしっかり向き合える基礎をつくります。

自分と向き合えることは、自分はかけがえのない大切な存在だと

認識していきます。

例え将来、挫折することがあっても、きちんと自分と向き合い

自分を大切にしていけるでしょう。

本物を知り、自分で考え判断していける人になります。

 与えられた課題をこなすことで自分を評価していくこととは、出発点が違ってきます。

自らが主体的にものや素材とかかわり、遊びを生み出していくことが

自己肯定感を育むことはいうまでもありません。

 

 

【里山いっぽ】なぜ自然の中?(2)

里山いっぽはを主催している「しずおか環境教育研究会」は
「森のようちえん全国ネットワーク」に登録しています。
全国各地で、森や里山など自然の中で教育を行う団体が増えています。

なぜ、今、自然なのでしょう。
幼児が置かれている社会状況があると思います。
現代は大人にとって都合のよい、便利で快適な生活環境が整っています。
大人にとって、都合がよくても、
子どもにとっては、健全な心と身体の成長が妨げられてしまうのでは
ないでしょうか。

幼児期の子どもたちは、内なる自然に正直な
感性、感覚であらゆるものをとらえる存在です。

里山いっぽは自然の中で過ごすことを日常にすることを通して
自然の持つ教育力を享受し、その子がその子らしく豊かに育つ
過程を支援していきます。

木の実

里山いっぽ7/16なぜ自然の中?

~私たちは、どうして子どもたちを自然の中に連れ出しているのでしょう。
  子どもたちの姿を通して、野外保育の考え方をお伝えしていきます~

お散歩道にオシロイバナがあります。

オシロイバナのしぼんだ花弁を摘んで色ごっこで遊びます。
ピンク色になるので、爪にぬってみたり、手のひらに絵を描いてみたりしました。
Hちゃんが、色水遊びがしたくなって、田んぼの脇の水路にいきました。
Hちゃんはお水をくめる場所を知っています。

こんこんと流れているお水をみて、Mちゃんもお水をさわりたくなりました。
色水遊びのビニル袋を渡すと、Mちゃんはお水を袋いっぱいにしたくなりました。
「M、いっぱいにしたい」
お水が流れてくるところにずっとビニル袋をもっているのですが、
ビニル袋の入り口が開かず、少ししか入りません。
何回かやっているうちに、袋の口を開かせるようになりました。
だんだん、早く、お水を一杯にすることができるようになりました。
いっぱいくんでは、持ち上げて、ジャーと流し、またいっぱいくむ。
うれしそうなMちゃんの顔。
私にほほえみながら、「4回やるね」と言いました。
(~回やったら、みたいな言葉がこの頃のMちゃんから聞かれます)

お水いっぱい

袋いっぱいにくんだお水。

このあと、Mちゃんは畑まで大事に持って行き、このお水をトマトにかけてくれました。

自然の中はいろんな子どもの興味にこたえてくれます。

幼児のやりたいことは、その子が今伸びたがっていることです。

自分のできる限りの力を存分に発揮して思いが叶うことが、

子どもたちの遊びであり、その子の自信につながっていきます。

人工的でないものというのは、本物です。

その本物の世界の中で、子どもたちは様々な出会いをし

自ら考え、行動にうつしていきます。

自然の中はその子の好きなことが見つかる場です。

バスごっこ

そして、私たちスタッフは、子どもたち一人一人を大切な宝として、

ていねいに接します。みんなでバスごっこをして遊んでいます。

肌と肌を触れあわせながら、お友達や信頼できる大人と

心通わせることのすばらしさを感じてほしいと願っています。

今日もわにさん

【報告】7/14 里山de遊び隊「川にはどんな生き物?」

午前中は小刀の使い方を学び、竹の箸作り体験。
上手にできるようになった。
箸つくり
 
その後田んぼに移動して先月田植えをした、稲の成長を観察。
順調に生育しているのを見て皆で大喜びをする。
スタッフのたかちゃんによる稲の生長過程についての話を聞く。
稲の成長観察
午後は吉田川の清掃。ペットボトルなどのゴミがたくさんあった。
その後川の生き物調べ。
ぼったい、タモなどを使っていきものをつかまえる。
さわガニ、もずくがに、テナガエビ、よしのぼり、あぶらはや、
かわげら、とびげら、やご、あめんぼーなどがいた。
スタッフのやまちゃんから、「かわげらなどが生息しているとこらは
きれいな水ということの証明」と教わる。
生き物調べが終ったら、川遊びを楽しんだ。
生き物調査  どんな生き物が

【7/19申込開始!】きなこ作り体験&水のゆくえツアー (小学生親子向けバスツアー♪)

~夏休み限定企画「親子でゆく 農村バスツアー」のご案内!~
 
今回の舞台は、県内有数の穀倉地帯の1つ、南遠州「とうもんの里」
見渡す限り、どこまでも続く田んぼの中、「農と水」をテーマにした日帰り旅。
夏休みの思い出に♪ 宿題の参考に!? 皆さんからのお申込をお待ちしています☆
 
 
---以下、詳細---------------

きなこ作り体験&水のゆくえツアー

■日 時:8月10日(土) 9:40~15:30
■場 所:南遠州とうもんの里総合案内所およびその周辺
    ※集合・解散は「JR掛川駅」です。
■対 象:小学生とその保護者 / 定員40名(先着)
■参加費:一人800円(「体験料、保険、バス代、昼食」すべて込み!)
 
【ツアー行程】
(内容)掛川市とうもんの里周辺にて、農の恵みを楽しむ「きなこ作り」体験や、
     地域の昔話(水と戦ってきた歴史)を聞いて、実際にその地を巡るツアーです。

 ◎JR掛川駅集合
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 ◎石臼できなこ作り体験・農産物直売所de買い物タイム(場所:とうもんの里総合案内所)
 ▼
 ◎昼食「とうもん定食」…地産地消「大豆づくし」のおいしい昼食♪
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 ◎地域の昔話2本(NPO法人とうもんの会 理事長:名倉光子さん)
  ・十内圦(じゅうないいり)物語のミュージカル(DVD15分)…田畑の水を引くためにこんな苦労が!?
  ・命山(いのちやま)のお話。…名前の由来は・・・まだ内緒♪ あとで実際に登りに行きます。
 ▼
 ◎田んぼの水はどこから来るの?
  ・田んぼの水に触れよう!(地域の「揚水機場」へ行きます)
  ・お米を育てる「水」がどこから来ているのか、そのナゾを学ぼう!
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 ◎命山(いのちやま)に登ろう!
 ▼
 ◎JR掛川駅解散 (他にもいろいろ回るよ。乞うご期待♪)
 
■受 付:7月19日(金)~8月5日(月)18:00まで。
    ※定員になり次第受付を終了します。 募集状況は随時HPにて公開。
■備 考:雨天決行。
■チラシ⇒コチラから
 
■お申込は⇒コチラから
 ※「スペシャルプログラム」を選択し、「水土里の底力」とご記入ください。
 ※食べ物アレルギー車酔いのことなどあれば、備考欄にご記入ください。
 ※メールまたはFAXにて、下記①~⑥項目をお伝えいただいても可。
  ①「水土里の底力」と明記 ②氏名(ふりがな) ③年齢/学年 ④電話/FAX
  ⑤携帯(当日つながるもの) ⑥住所  ※②と③は参加者全員分を明記。
 
 
※この活動は静岡県より委託を受け、「水土里(みどり)の底力発見ツアー」の一環で開催します。
※内容は、現場の状況や天候により多少変更する場合があります。
どこまでも続く田んぼ きなこ体験&名倉さん 農産物直売所 命山(いのちやま)
どこまでも広がる田んぼ   石臼できな粉挽き(名倉さん)  地元野菜の直売所     命山(いのちやま)

【追加募集】(年少~2年生)里の川遊び☆水族館をつくろう♪

【1組のみ空きがあります】
キャンセルが出た関係で、7月20日(土)の活動に、1組分空きができました。
「今からでも参加できるよ~♪」という方は、ぜひぜひお申込みくださいね☆
締切りは、7月19日(金)15:00まで。 (7/17 9:00時点)

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~今年も川遊びの季節がやってきました~

昨年大好評だった里山ecoプラン「水族館づくり」企画、今年もやっちゃいます♪
2日間あるので、ご都合のよいお日にちでお申込くださいね。以下、ご案内です☆

 
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【里山ecoプラン】里の川遊び☆水族館をつくろう♪

今回のフィールドは、里山に流れる小川。

川の冷たさを親子で感じるのも良い。
葉っぱを流して競争したって、水を掛け合うのもいいね!
大切なのは、大人も子どもと一緒に体験をすること。

遊んでいて、ふと生き物たちの存在に気づいたら、今度は水族館づくりの始まりです。
すばしっこい魚は、親子の協力が必要です。(お父さんの見せ場!?)
里山の水の恵み、命の恵みをたっぷりと感じることができる一日。
皆さまからのお申込みをお待ちしています。
 
■ 対 象 年少(3歳児)~小学2年生とその保護者

■ 定 員 先着20名程度

■ 開催日 7月20日(土)または7月27日(土) ※お好きな日でどうぞ♪

■ 時 間 10:00~14:00

■ 場 所 有度山北麓 にぎわい広場

■ 参加費 大人 3,000円 / こども 1,500円

■ 受付け 6月20日(木)10:00より受付け開始。定員になり次第受付け終了。
 
※お申込は⇒コチラから
※雨天時は⇒どちらも延期日は7月28日(日)です。お申込の際、延期日のご都合もお知らせください。
 なお、20日・27日共に延期となった場合は、スタッフ体制を増やし、合同で28日(日)に開催いたします。
 28日荒天の場合は中止。
 
 
取れるかな? 水中メガネ ドジョウ観察中 里山の小川

里山いっぽ6/26お料理の日

この日、雨量が多い日でした。
連日雨が降っていたせいか、鼻水が出ている子もいましたので
外遊びも楽しかったのですが、室内の時間を長くとりました。
雨
(外はとっても楽しいんですけどね)

畑でとれたジャガイモを包丁で切っていきます。
包丁の使い方の説明を聞き、「ねこのて」をやってみます。
芋切り

そして今度は「おだんごづくり」

丸める手が真剣です。

おもち

手が一生懸命働いています。

室内の活動も集中しています。子どもたち、おもちが好きなんだそうです。

みんなでつくって、みんなで食べるって、うれしいものです。

食べるときも真剣でした。

きなこも残さず食べきります。お弁当も食べたのにね~

また作ってたべようね!

 

里山いっぽ6/27落花生を植える

畑仕事が板についてきた子どもたち。
この日は「ラッカセイ」の苗を植えるしごとがありました。

スタッフに、かやっこの「おっかあ」が入ってくれました。
おっかあは畑の仕事も上手。
子どもたちは、しっかりと話を聞きます。
畑作業

2歳児さんは、やる気まんまんですが、土のおふとんをかけ忘れたりします。
3歳児さんの子が、それをみて、土をかぶせてくれています。
すてきなフォローです。

お仕事もいつのまにかお団子作りになるのが、いっぽの子です。
おだんご作り
Mちゃん、ていねいに、ていねいに長い時間をかけて
おだんごを2個つくりました。
綱引き

最後はお水かけをしてお仕事はおしまい。

ラッカセイ今年はイノシシにやられないでしょうか。

イノシシさん、いっぽの畑には入らないでね~!!

里山いっぽ7/11その子がその子らしく

この日、お休みの子が二人いて
3人の活動になりました。

朝の会、始まる前
Hちゃん、「Kがお熱出ちゃったんだって」とスタッフに聞いたことを
ほかのスタッフに教えてくれました。
「そうなの~、かわいそうね」

朝の会、いつもは子どもたちの輪ができるのに、ちょっと寂しい感じです。
「あら~さみしいね」というと
こどもたちも「さみしいね~」と口々にいいます。
「Tくんもさみしい」
2~3才の、今まさに、「自我」「自己」を作っている子どもたち。
「さみしい」という言葉の意味を、自分の経験として作り出している過程です。

この日の「さみしい」きもちが、言葉として
子どもたち一人一人に作られていくのだと思います。

ちなみに私は、いつも笑顔がピカピカ光っているKくん、
おどけておもしろいことをしてくれるSちゃんが
体調不良でいつもの笑顔がないのかと思うと、残念な心持ちでした。

しかし子どもたち、自然の中に解き放たれると
一人一人その日の興味あるものに向き合います。
毎日暑い日が続き、この日も川遊びにぴったりの日でした。
わにさん
小川がいい具合に流れています。

「わにさん やろうよ~」Hちゃんが誘います。

お水遊びとどろんこ遊びが大好きな二人が、腹ばいになります。

わにさん2
わにさんが2頭、なにかもぐもぐ食べながら歩いてます。
腹ぺこなのかな?
「なにたべてるの~?」と聞くと
「ブルーベリー」と答えてくれました。

「ブルーベリー、どうぞ」と口元に葉っぱを差し出すと
おいしそうに食べるまねっこしてくれました。

ながいね
Aちゃんは、やわらかい若い竹を拾いました。
自分よりもずっと、長くてしなやかに曲がってくれます。
お気に入りになったようです。
Aちゃんには届かない所も、その竹を使うといろんな場所に手が届きます。
Aちゃんおもしろくって、笑顔がこぼれます。

同じ場所で遊んでいても興味はそれぞれです。
3才前後の子どもたちはそれでよいのです。
「自我」「自己」をつくっている過程です。主体的に動くことが大切なことです。
そして、ゆるぎない「自分」を作っていくのです。

突然ですが、幼児教育の目的は何でしょう。
「教育とは、こどもの望ましい発達を期待し、子どものもつ潜在的な可能性に働きかけ
その人格の形成を図る営みである。
特に幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要な役割を担っている。」
(幼稚園教育要領より)

私たちスタッフにはとても重い言葉です。
いっぽの子どもたち一人一人の生涯、または人としてたくましく生きる基礎を培うために
私たちは日々、考え活動をすすめていく使命を持っています。

子どもは宝です。一人一人が確かな「自分」を豊かにつくっていける環境と時間を
保障してあげることが、いっぽスタッフの願いです。